正山小種(ラプサンスーチョン)
久しぶりに中国茶のご紹介をします。今日のお茶は正山小種です。
以前紅茶をご紹介した時に少し触れましたが、紅茶の元祖です。また、安徽省の祁門(キーマン)と雲南省の滇紅と並んで中国三大紅茶の一種です。
正山小種は烟小種の一種で、元々は武夷岩茶(青茶)の一種でしたが、半発酵から全発酵になり紅茶の一種となりました。正山は武夷山を指し、小種は岩茶の茶樹の一種を指します。ヨーロッパに伝わり、茶樹の5番目の葉を指すようになり、紅茶の等級の一種スーチョンの語源になっています。
元々は松の濡れた枝を燃やし、煙で燻す製法で、独特の香りを醸し出します。その香りは日本ではよく正露丸に例えられます。しかし、良いお茶はそのような特徴的な香りの中にも甘みも感じますが、やはり好みがはっきりと分かれます。そこで、最近ではそのような伝統的な焙煎のやり方をせずに癖のない仕上げになっている種類もあります。